形が違う、特徴が違う、でも…
今日は経験者で拘りを持ち始めた方が言葉にすることが多い…ような気がしている太極拳の種類(流派)による違いと共通点について、更に私の在り方についてお話しさせていただきます。
形が違う
未経験の方でも少し調べるだけで太極拳には沢山の種類があることを知っていただけると思います。
少し書き出してみると、制定拳として 24式・48式・88式・108式…。伝統拳は有名どころで 陳式・楊式・呉式・孫式・武式と5種あり、更に 葉式・鄭子…、と沢山の種類(流派・門派)があります。
もちろん知らなくて全然構いません。出会いがあって初めて体験や練功をスタートできるものですから拘るがあまりスタートを切ることができないなんて勿体ないですから(とはいえ師を選ぶのもとても重要なことですが)。
特徴が違う
それぞれの太極拳には特徴があり風格も異なります。なので経験者の間でその特徴を「ウチはこう違う」と聞くことが多い気がします。タイトルにもある通り「形が違う、特徴が違う」他にも「用法が違う、意味合いが違う、躰法が違う、意念が違う」と話すことも多い気がします。
確かに違うので正しい情報ではあるのですが、そこへの注目で終わってしまうと勿体無いです。また私の役割といいましょうかなんといいましょうか、朝活に経験者の方も是非ご参加くださいとアナウンスしたりこの記事を書いている意味がなくなってしまいます。
でも…変わらないこともあります
それぞれに違いのある太極拳ですが基礎は同じというか変わりがありません。
突っ込んだ言葉を使って説明すると連携した躰の使い方は皆必須で同種ということです。
というのは人の体のつくりは皆同じなので基礎的な躰法に変わりはありません。理由は太極拳の動きは徹底的に効率化されているものだからです。それは瞬間的なものではなく上記したとおり連携し途切れることの(ほぼ)ない動き。生み出す際には頭で考えてではなく、体に耳を傾け作りあげたそうです。勝手な都合や好みではなく、体にとって無理なく力を発揮できる動きを引き出しているわけです。誤解を招いてしまいそうな極端な言葉も付け加えると理論は後付け、だから太極拳の純な基礎は皆同じ…同種なのです。
その話を伝えたうえでそれぞれの流派(門派)で特徴が違う理由をとても簡単に伝えてしまうと、着目し大切にしている部分が違うから末端の表現(形)や意念の置きどころが変わってくるというわけです。
更に付け加えると太極拳をはじめとした内家三拳以外の武術、また様々なスポーツ等でも体使いの一流の方々はほぼ同種の使い方をしているいることも付け加えておきます。どうしてそうなるのか、その理由は先程も書いたとおり同じ人の体ですから徹底的に効率化された際には同じ動きになるものだからです。
私が伝えたいこと
現在の私が一番大切に伝えていることは太極拳の基礎を知っていただき体の動きを引き出せるようになっていただくことです。
初めての方はもちろん、経験者でも形だけを学んできた方に基礎を知っていただきたい…体はこうなるとより自由に動けるようになるのだと。それは気持よくて愉しいことなんだということを。
また深く学んできたけれど他の太極拳に興味のあるという方との交流も望んでいます。隠す時代ではありません、オープンに伝えていますので気軽にご連絡、または朝活にご参加くださると幸いです(でもあくまで交流ですので荒々しい気持ちの際はご遠慮くださいね)。
最後に
改めてこの記事で伝えたいことを書きますと「形が違う、特徴が違う、でも基礎は同じ」という話です。どの太極拳も太極拳らしい連携した体の使い方を基礎としているということです。
その連携した動きは強い緊張があると運用が難しいので緩める必要があり、理解を深める程に先日の記事「深くゆるめるひとつの方法」の必要性が解ってくるようになります。
こういった動きを皆で研究・検証・共有しあえたら門派を超え有意義な交流が生まれそれはとても幸せなことだと思います。
みなさんの太極拳の愉しみがより広く深く豊かになるよう祈っています。