情報過多な時代だから気をつけたいこと

インターネットが普及して久しいですね。

何か知りたいことがある時は検索して情報がすぐに手に入る時代になりました。
それはそれはとても便利で様々なことにスピード感のある時代になりましたね。

おかげで博学な方が増え面白い話を聞かせていただけるチャンスも増えましたが、どうも”知っている”で止まってしまっている方も増えた気がします。もちろん事柄によってはそれで良いのですが、体験・実感を重ねて身につけていく過程が必要なコトに関しては”知っている”（＝解った気になってしまう）では勿体無いと思ってしまいます。

それはどんなコトかというと自分と向き合い深く深く掘り下げていかねばならないコト。
太極拳や気功もそのひとつですね。

言葉や動画を観た目からの情報で解った気になってしまうと簡単な言葉での説明できるけれど実際のところ身についておらず体で表現できないし効果もありません。どんなに沢山の情報があっても自分の足で階段を登らなければ意味のない世界です。

今あなたはどの階段をどのようにどこまで登っていますか？100％解っている方はほんの僅かで私もおぼろげですが、おぼろげながらも解っている必要があると思います。

私の武友（友人）や目上の方で指導者でもある方々は知らないことに対してとても謙虚であり貪欲です。知るだけで満足せず理解し身につくまで練習し更に裏の深い部分まで突っ込んで観察・練習を重ねる方ばかりです。
実力があるので僅かな時間で身につけてしまうのですが、その理解力と再現力を手に入れるまでに相当な努力を続けてきた経緯あってこそです。

また以前恩師によく言われたことがありました。
「人に説明している言葉は自分のものになっているか？」

誰かの言葉を理解しないまま使って語っていませんか？ということですね。
もし人に教えることはないにしてもせっかく真剣に楽しんで練功しているのですから、深く細やかな部分まで知って理解していけたら幸せもひとしおだと思うのです。ちなみに練習は千入（ちしお）が必要になりますね。

纏めますと一番怖いのは「知っているつもり、解った気になってしまうこと」です。そうなると成長は止まり発展もしません。解ったつもりになってしまうとほとんどの方が突っ込んだ練習を続けられなくなるからです。

最後になりますが、太極拳は歳をとっても始められるというのは本当ですが人生の時間は限られています。ご興味のある方はためらう気持ちを捨てて飛び込んでみてください。

既にはじめている方で解ったつもりの気持ちを持っていらっしゃる方はそれを捨ててぜひ毎日突っ込んだ練習を続けてみてください。きっと理解していたと思っていた事柄の裏の部分にまで気付くことができ深みと愉しみを再発見できるはずです。

今日の内容は少しお説教臭くなってしまい失礼しました。
みなさんの太極拳の愉しみがより広く深く豊かになるよう祈っています。