錬誠館の伊与久先生と交流させていただきました

先月に諏訪湖畔で行われた「第4回 諏訪太極拳交流演武祭」でスペシャルゲストとして演武してくださった伊与久先生の道場「錬誠館」におじゃまさせていただきました。

最初に伊与久先生について私の言葉で紹介させていただきましょう。
「武術を嗜む血筋の元に生まれた、まさに生まれついての武術家であり日本では数少ない…いや、類を見ないという言葉が正しいですね…太極拳の正式な伝承者、しかも筆頭伝承者という立場の太極拳士です」
>> 姜氏門内功武術研究会

伊与久先生とは20年ほど前に私の師を通して出会いました。ですがその後なかなか交わるチャンスがなく過ごしてきたのですが、近年兄弟子に伊与久先生との縁を再度繋げていただきそれ以後仲良くさせていただいています。

今回伺ったなかで私の大きな目的は武術面の補完でした。
普段「太極拳は武術でもあります」と伝えつつも、躰使いの楽しさ・心地よさ、健康・養生に重点を置いてきたものですから武術としての側面は弱く経験不足であります。伊与久先生は様々な武術経験から太極拳の武術性も見抜き体現していらっしゃる方なので勉強させていただこうと思っての訪問を温かく迎えてくださってとても感謝しています(なのでタイトルの”交流”という言葉は本当はちょっと違いますね)。
また、伊与久先生との縁を再び取り持ってくださった兄弟子に感謝です。

さて、この日は午前の教室に参加させていただきました。
レッスンは…詳しい内容は私の口からは伝えられませんが…じっくりと躰を感じながらの基礎と体術を行ったうえで套路を練功されていました。これがとても愉しく、でも簡単には体現できないもどかしさでいっぱいになりました。おかげで自分自身の足りない部分を痛烈に感じることができる時間となりました。

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::伊与久先生が撮った写真を拝借

こういった体術の練功方法を理論と実技を合わせ真っ当に指導できる日本人はどれだけいるでしょうか?正直のところ数えられるほどしかいないと感じています。また生徒の皆さんも体を観察する力が高く感激させていただきました。

約2時間、皆さんとレッスンを共にさせていただき、その後は恥ずかしながら葉式太極拳一段を見ていただきましたが…正直のところ緊張して体が動かず…葉式太極拳の良いところを全然表現できませんでした。こういったことも経験不足ですね。
それでも皆さん真剣に覧てくださって嬉しい感想もいただけて助けていただいた気分です。ありがとうございます。

最後に皆さんと記念撮影させていただいてランチに出かけました。

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向かった先は「茶房 きさらぎ」というとても雰囲気の良いお店。
伊与久先生おすすめのホットサンド「クルミ入り餡バターサンド」に舌鼓を打ちながら様々な話を聞かせてもらいとても楽しい時間となりました。

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これでお開きと思っていたのですが伊与久先生から時間があったらもう少し動いていきませんかという嬉しいお誘いをいただいたので少々剣を持たせてもらい、でもやはり体術に突っ込んで練功させていただき15時頃までの約半日お世話になってきました。

伊与久先生、そして生徒の皆さんありがとうございます。
おかげでとても有意義で愉しく心地よい時間を過ごさせていただきました。
今後もよろしくお願いいたします。

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私も生徒を持っている立場ですがまだまだ完璧ではありません。
自分に欠けている点を理解し精進しようともがいている状態です。

ですが先に階段を登っている者としてこの世界に興味を持ってくださった方々に階段の登り方を伝えるような気持ちで指導させてもらっています。

楽しく心地よく、でも掘り始めると底が見えない深さを持つこの世界。
皆さんと一緒に掘り続けようと思います。よろしくお願いいたします。